もう一度「フェアトレード」について考えよう!
1、フェアトレードとは
フェアトレード(fairtrade=公正貿易)とは、発展途上国の生産者と先進国の消費者が対等な立場で行う貿易のカタチである。適正な賃金の支払いや労働環境の整備などを通じて、生産者の生活向上を図ることが第一の目的としている。
フェアトレードの歴史は、1964年アメリカのNGO がプエルトリコの女性たちが作った手工芸品を本国の教会で販売したのが最初の試みといわれ、1960年代にはイギリスやオランダなどヨーロッパでも手工芸品や砂糖などの販売を通じた発展途上国支援が始まった。
2、フェアトレードの素晴らしさ
A:公正な価格で取引する貿易
・発展途上国の生産者にコストに見合った適正な価格を支払う。
・安定した収入を得て生産できるよう長期取引をする。
・生産費用を前払いし、借金せずに次の生産ができるようにする。
・生産者の生活を考慮しない不当な業者との取引をなくす。
B:生産者を元気づける貿易
・生産者を組織化して組合をつくり、取引や協働の基盤を整える。
・消費者が求めるニーズを伝え、必要な技術指導をする。
・地域を活性化させるために必要なリーダーとなる人材を育てる。
・売買代金のほかに割増金を支払い、生産者団体のなかで話し合い地域づくりのため
の協働施設や設備の拡充に使う。
C:環境に配慮する貿易
・農薬や化学肥料の大量使用をやめ、有機農法などの環境に配慮した生産方法に変
える。
・特定の作物に過度依存しないように生産品目の多角化を図る。
D:人権を守る貿易
・男女平等をめざし、立場の弱い人々への差別を認めない。
・過酷な労働環境を改善し、とくに教育の機会を妨げるような児童労働をなくして
子どもの権利を守る。
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3、生産者をとりまく状況 〜フェアトレードをするとこう変わる〜
<Before>
<After>
A:消費者が安さに引きずられて
商品を購入する。
B:生産者の取り分が少なすぎる。
C:生産者が相場のリスクを負担
する。
D:組織化されず協力し合う事が
出来ない。
E:借金しないと次の生産が出来
ない。
F:劣悪な労働環境や差別がある。
G:児童労働により、子どもが教
育機関を奪われる。
H:環境に負担の大きな生産を
する。
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A:生産者のことを考えて選ぶ消
費者へと変わる。
B:生産者の生活に配慮した取引
する事で適正な利益を得られる。
C:フェアトレード団体と直接取
引する事で相場のリスクを軽減
できる。
D:協同組合を作って互いに協力
し、技術や情報を共有可能と
なる。
E:生産に必要な前払い金が受け
取れる。
F:女性の地位向上・労働環境が
改善される。
G:児童労働がなくなり、子ども
が学校に通えるようになる。
H:環境に配慮し持続可能な生産
をするようになる。
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4、フェアトレードを普及させる
後期のテキスト第1章の論点で、日本人のフェアトレードに対する関心の低さを解決するには…と色々と考えましたね。鳳祭を通じて、一人でも多くの人にフェアトレードの意味を知ってもらい、フェアトレード商品を買うという行為を通じて、貧困などといった問題解決に参加出来る事を伝えましょう。そして、身近に出来る国際協力の一つとして、フェアトレードを広めて行きましょう。
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