川島記念賞

 
▲川島記念賞メダル


元総長の遺訓「川島記念賞」に生きる

 「泥にまみれた著名人になるよりも、善良で愛と親切に徹した社会人として立派な社会づくりに参加して
ほしい」。1970年3月、学窓を巣立つ卒業生に、川島正次郎総長が贈ったことばは、今なお語り継がれている。

 同氏は1914年専修大学を卒業。東京日日新聞(現毎日新聞)記者などを経て政界に転身。国務大臣や
自民党幹事長、副総裁を歴任、総裁(首相)選出などで党内の調整役としての手腕が政界で評価された。

 本学では、53年から70年まで80歳で死去するまでの間、理事長、総長などを務め、大学の発展に大きな
足跡を残した。

 最後の出席となった卒業式で、冒頭の総長祝辞は感動的だった。「私は今年すでに80歳、おそらくふたたび会う
機会はないでしょう……さようなら、さようなら!」と結ぶと場内から大きな拍手がわき起こり、いつまでも鳴り止まない。
式を終えて退席する総長に、卒業生たちが握手を求めるという前例のないシーンが展開された。

 その名は学術、体育の分野で優秀な成績を収めた学生に、卒業にあたって贈られる「川島記念賞」に刻まれた。
同氏からの寄贈基金をもって「川島記念学生表彰基金」を置き、専修大学、石巻専修大学、専修大学北海道短期
大学の学術奨励と体育振興、各付属高校の生徒の学術奨励を担っている。

●学術賞

佐野 準さん
経済学部総代・国際経済学科、室井義雄ゼミ、静岡県清水東高=清水銀行

 


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