2004年度夏合宿:グループ討論 多国籍企業賛成派レジュメ
〜多国籍企業(TNC):賛成派〜
●メンバー
4年:作山直也・程田裕平
3年:吉田瞬介・松平香寿紀・青山奈美子・小池あゆ子
2年:中山滋雅・伊藤美智子・後藤奈緒美・松下あず実
☆多国籍企業とは
・1970年前後から国境を越えて複数の国で事業を経営を行なう企業活動をさして用いられる。
・国際連合に多国籍企業委員会が設けられている。多国籍企業委員会では、多国籍企業活動に関する研究・情報
サービス及び規制策の検討を行なっている。世界の多国籍企業は、約10,000社。うち20%アメリカ合衆国、6%が
日本。
・1960年代海外投資が急速に発展。1970年代アジア、ラテンアメリカへの投資を拡大(米)。海外投資を自由化(1971
年、日本)。発展途上国への投資増大(日本)。
⇒[理由]@発展途上国が工業化を目指し保護主義をとった為、企業が現地生産を迫られた。
Aアメリカ企業の進出により市場争いが激化した。高度経済成長とともに世界資源需要が急増、必然的に
海外資源需要も急増した。この海外資源需要の増大は資源ナショナリズムを導いく。
ここから「資源制約」の問題が生じ資源の「開発輸入」投資が増えた。重化学工業の分野では、
原料生産国が自国加工の要求を強めた。結果、重化学工業が海外に移転。
☆アジアにおけるTNCの重要性 ―韓国・シンガポール・台湾の発展の要因―
・TNCが進出する事で、それまで発展途上国であった国は国内の小さいので国内の企業を保護せずに国際市場に
出した。そのため、国際的に競争力のある製品を作ることができた。このことが、現在の韓国・シンガポール・台湾の
発展の要因であると私達は考える。
☆私たちの意見
@ 発展のための企業、資本、技術が不足している途上国にとって、短期間に雇用・生産の拡大、資本蓄積、技術力・
生産向上の実効率を上げるには、海外からの資本・技術の導入が最も効率的な手段である。
・外国企業好感度bPになったこともあるTOYOTA自動車では、今後の地球環境と人間生存の可能性や、市民社会
の時代の科学・技術を研究し助成することを目的としたトヨタ財団を設立し、様々な活動を行なっている。主に技術
や経営ノウハウの移転、サポーティング・インダストリーの形成などによって、地元の企業の育成にも貢献している。
またタイナショナル、タイソニーとも協力し職場環境と教育を中心した職場外の生活の向上に力を入れている。
これは、多国籍企業の新しい在り方なのではないか。
A バンコクではエレトニクス部門での発展をし、外資が増えて日本との繋がりも強くなった。自国の経済を保護するだ
けでは前進は難しいのではないだろうか。新しい世界への形成過程である現在、日本や他の先進国と呼ばれるよ
うな国々が一方的に介入するのではなく、アジア諸国の試行錯誤の経験と日本の他の国々の過去の経験・ノウ
ハウを織り交ぜ「アジア」という地域レベルで発展していく必要があるのではないか。
B TNCは発展途上国の中小企業を阻害しているか。
発展途上国の中小企業はとても小さな組織であるからあえてTNCと手を組みあうほうがいいのではないか。日本の
小さな企業が合併して生き延びているのと同じように(TNCが全ての利益を自分達で得る考えをこの場合は捨てる
事を前提に)そうすれば阻害という事はないのではないか。
尋問
・TNCにより、各国同士の繋がりが強くなったといえるのでは。
・TNCは、途上国の雇用を拡大したのではないか。
・TNCは、先進国対発展途上国のスタイルだけではない。先進国対先進国の場合のある。現在、グローバリゼーションの拡大する世界では、各国でTNCは必要なのでは。特に、資源、技術に偏りのある地域などは必要なのではないか。
参考文献 2003年 末廣昭 『進化する多国籍企業』、
トヨタ自動車HP:http://www.unu.edu/hq/japanese/1july04/speech.htm
http://www.tabiken.com/history/doc/H/H259L100.HTM
(文責:松平香寿紀)
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