室井ゼミナール論文集:第24号


 はしがき

 本論文集は、室井ゼミナール第17期生の2年次進級論文集である。この学年のゼミ生は、国際経済学科開設後5年目の2000年4月に入学した。本学科は、およそ6年の歳月を費やし、国際経済・国際金融・国際関係などの理論研究者に加えて、多数の地域研究者を迎えつつ発足した。国際経済学科の学生である以上、できれば、在学中に一度は海外を経験し、世界の南・北両地域を含めて、異文化を理解できる人に育って欲しいと思っている。
 本進級論文集に収めた第17期生の進級論文のテーマは、「虐待」「THE HIT」「韓国体験記―日韓の国境を越えて環境を考える―」「発泡酒のすすめ」「私達の髪様―はげについて―」「アフガニスタン内戦」「バリの文化―観光文化―」「イギリスとフランスの植民地政策とアフリカ」「野生動物保護―アフリカゾウを救え―」「水とリサイクル―江戸のケチケチ主義は環境保護をした!?―」「タンザニア・キリマンジャロコーヒー―今とこれから―」「郵政民営化」「もうひとつの欲求」である。これらの論文は、おおよそ、(1)自己の海外経験に基づくもの3篇(韓国・バリ・タンザニア)、(2)自己の研究関心に基づくもの5篇(アフガニスタン・植民地政策・アフリカ象・リサイクル・郵政)、および(3)自己の身の回りから題材を選んだもの5篇(虐待・HIT・発泡酒・髪様・欲求)に分類されよう。テーマは多様であるが、自分が最も関心を抱く問題に対して深い洞察を加えることこそが大切なのであるという、私の<南無阿弥陀仏>を各人なりに理解し、みな、それぞれ力作であるように思う。
 なお、今年度から、ゼミ長の山口学君をはじめ、これらの第17期生が中心になってゼミを盛り立てている。また、大嶺ちひろさんは、5月から1年間の米国留学に出かける予定である。

                 2002年4月18日 室井 義雄

      (2001年10月:ゼミ室にて

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