室井ゼミナール論文集:第32号(第18期生卒業論文特集号)


 はしがき

本論文集は、室井ゼミナール第18期生の卒業論文集である。この学年のメンバーは、ゼミ長
を務めた犬飼敏君をはじめとする男子6名と女子5名の合計
11名である。このうち、内田将士
君が米国の
University of Coloradoに長期留学しており、第18期生として一緒に卒業するのは10
である。

 とりわけ女子は、5人揃ってインドや南部アフリカ諸国に出かけるなど、仲のよい「5人
娘」であった。また、原田夏子さんが
2004年度専修大学懸賞論文コンクールで優秀賞を受賞
し(『室井ゼミ論集』第
31号を参照)、石田洋子・小西美穂・久保田紋子・市澤麻由子さん
たちの共同論文が第4回専修大学育友会奨励賞を受賞している。これに対して、男子6名
は、各々わが道を行くという個性派・無頼漢であった。

 本論文集に収めた卒業論文のテーマは、「ちびくろサンボ絶版の背景にある人種差別」
「将来設計のすすめ」「働く子供たちに教育を悪循環からの脱出」「依存症ギャンブル
にハマる」「エンパワーメント開発における人間の役割」「
POVERTY貧しさとは何か」
「戦争が遺したもの極東国際軍事裁判を通して」「イスラーム世界を考える」「ラバーソ
ウルの教え音楽というアヴァンギャルド」「ブランド戦略のウラ側」である。

 18期生もまた、その自由さを謳歌してか、各自のテーマは随分と多様である。だが、自分
が最も関心を抱く問題に対して深い洞察を加え、自らの存在との因果関係を探るという知的
行為こそが大切なのであるという、私の<南無阿弥陀仏>を各人なりに理解し、それぞれ力
作であるように思う。

 なお、本論文集には、上記の共同論文「フェアトレードで築くパートナーシップ今、何を
消費すべきか」、および新1年生(第
21期生)14名のゼミ応募論文を合わせて載せてある。
それぞれ、初心を忘れずに、自らが本当にやりたいことを見つけて欲しい。

                    2005年1月7日 室井 義雄

                 (2004年春合宿:初波荘にて) 


目次

はしがき(室井 義雄) ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ i
I. ちびくろサンボ絶版の背景にある人種差別(W13-015石田 洋子) ‥‥‥‥‥‥  1
II. 将来設計のすすめ(W13-026小西 美穂) ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 29
III. 働く子供たちに教育を悪循環からの脱出(W13-054久保田 紋子) ‥‥‥‥‥‥ 65
IV. 依存症ギャンブルにハマる(W13-072程田 裕平) ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 97
V. エンパワーメント開発における人間の役割(W13-101市澤 麻由子) ‥‥‥‥‥ 117
VI. POVERTY貧しさとは何か(W13-123原田 夏子)  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥145
VII. 戦争が遺したもの極東国際軍事裁判を通して(W13-147犬飼敏)  ‥‥‥‥‥ 167
VIII. イスラーム世界を考える(W13-159澤井祐太)  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 191
IX. ラバーソウルの教え音楽というアヴァンギャルド(W13-188作山 直也) ‥‥ 215
X. ブランド戦略のウラ側(W13-189加藤 洋樹) ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥235
XI. フェアトレードで築くパートナーシップ今、何を消費すべきか
  (石田・小西・久保田・市澤)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥257

XII.  室井ゼミ応募の動機と私のやりたいこと ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 275
     W16-032 瀧川 愛子・W16-035塚本 篤史・W16-054鈴木 将・W16-070渡邊 慶人・
     W16-135小池 裕佳・W16-137土屋 麻衣子・W16-139菊池 雄一朗・
     W16-177
原田 沙弥・W16-186佐野 準・W16-191矢澤 知樹・W16-192木下 実菜美・
     W16-199小山 佳彦・W16-200尾崎 弘之・W16-206板倉