インド ラダック スタディーツアー

W18 金田 菜緒子

 期間2008年8月27日〜9月7日
 NGO団体JULAY LADAKH
 費用35万円程度
 為替:1ルピー2.6円
 物価:食事(レストラン)100ルピー、水12ルピー、タバコ10本40ルピー
 言語・宗教:ラダック語、英語・チベット仏教(ヒンドゥー教は浸透していない。)

<概要>

 “開発交流”をテーマに、現地NGOを訪問し、ラダックが直面している社会・環境
問題について観察し、現地の人々と話し合う。ホームステイすることで、ラダックの
スローで豊かなライフスタイルから学び、伝統文化にじかに触れていく。


<ラダック>

 ラダックはインドの最北端にあるジャンムーカシミール州の一部であり、中心都市
はレーである。経済は軍事と観光で成り立っている。「リトルチベット」とも言われ
ており、チベット語から派生したラダック語を使い、チベット仏教を重んじている。
現在は自治政府が認められている。標高が3600m近くあるため、草木は育ちにくく、
昼間の日差しは強いが、夏でもダウンジャケットが必要なほど寒い。

<スケジュール>

日程 スケジュール 宿泊
8/27(水) 午後:成田空港よりデリーへ
夜:到着後、ホテルへ
デリー(ホテル)
8/28(木) 早朝:デリーより、国内線でレーへ
到着後、高度順応のため終日休憩
夜:ワークショップ打ち合わせ
レー(ホテル)
8/29(金) 終日:NGO(Ladakh Ecological Development Gruop)訪問
午後:農村でのホームステイ
イグー又はシャラ
(ホームステイ)
8/30(土) 終日:農村でのホームステイ
(大麦刈り、食事作り、ダンス)
イグー又はシャラ
(ホームステイ)
8/31(日) 終日:ゴンパ(僧院)を巡りながらレー方面へ レー(ホテル)
9/1(月) 午前:ラダックフェスティバル
午後:NGO訪問(Women's Alliance of Ladakh)
フェイ(SECMOL学生寮)へ移動
フェイ
(SECMOL学生寮)
9/2(火) 終日:SECMOLでのワークショップやフィールドワーク フェイ
(SECMOL学生寮)
9/3(水) 午前:レー方面へ移動
午後:ワークショップ(環境教育についてのワークショップとフィールドワーク)
レー(ホテル)
9/4(木) 終日:レーにて自由行動 レー(ホテル)
9/5(金) 午前:レーより、国内線でデリーへ
    到着後、終日自由行動
デリー(ホテル)
9/6(土) 終日:自由行動
夜:デリーより成田空港へ
機内泊
9/7(日)  午前:成田空港到着後、解散


      

<感想>

  ラダックという土地は私のイメージしていた「インド」とは大変違っていた。
 人々はインド人とラダック人を区別していて、同じ国民であるという認識はあまり
 持っておらず、嫌悪感さえ抱いていた。

  彼らは自然と共存して生活していた。電気や水道が通っていなくても、自然を最
 大限に活かして、太陽の熱を使ったり、極寒の冬に積もった雪解け水を農業や生活
 用水に活用している。生活の全てにおいて無駄がなく、循環していた。

  日本に比べたら、衛生的のことも便利さも欠けているかもしれないけど、自然の
 ありがたみも知っているし、満天の星の輝きも知っている。私は今まで空にはあん
 なにたくさんの星があることを知らなかった。

  現地で訪れたNGO団体もただ電気を送るのではなく、自然を利用してソーラー発電
 やソーラークッカーで支援をしようとしていて、ニーズにあった解決方法を選択し
 ているような気がした。

  今、ラダックの生活は環境破壊によって蝕まれている。今まであった雪解け水も
 温暖化によって減ってきているし、ほとんど降らなかった雨も数年で多くなってい
 るそうだ。ラダックの家は泥を固めたものでできているので、これ以上降水量が増
 えてしまうと今の家では生活できなくなってしまう。

  もちろん、この環境問題はラダックの人々が招いた問題ではなく、遠く離れた
 国々の行動で起こってしまったものである。一番自然と共存している人々が、最も
 環境破壊の被害を受けていることをとても皮肉に思う。